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さよなら歌舞伎町【歌舞伎町を舞台とした人間模様は濃すぎる!】

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さよなら歌舞伎町・アマゾンプライムビデオ

アマゾンプライムビデオで配信中

特にファンと言うわけではないんですが、染谷将太くんの出演作品ってすごく気になるんですよね。

ネガティブ、怒り、諦め、衝動、狂気・・・・そういった感情をないまぜにしたような演技が出来る唯一無二の俳優さんなので、惹かれてしまうんだと思います。

「さよなら歌舞伎町」という作品でも、その魅力がたっぷり堪能出来ますよ。

新宿歌舞伎町という、おそらく日本で一二を争う濃い街の、ラブホテルというこれまた濃い場所で展開する人間模様は、当然のごとく濃すぎるんですが、染谷将太の存在が全てをコントロールしているかのように、まとまりを生んでいる作品になっています。

さよなら歌舞伎町のあらすじ

新宿歌歌舞伎町のラブホテル「ホテル・アトラス」。

店長として働く高橋徹(染谷将太)は、一流ホテルのフロントマンとして働くことを夢見ながら、現状に満足していない。

メジャーデビューを目指す恋人の飯島沙耶(前田敦子)とは結婚の約束をしているが、ラブホテルで働いていることは言えずにいる。

ホテル・アトラスでは、15年前に事件を起こし逃亡している鈴木里美(南果歩)が働いていたり、韓国から来日してデリヘル嬢として働いているイ・ヘナ(イ・ウンウ)のデリバリー先として利用されていたり、AV撮影に使われたりしている。

ある日のホテル・アトラスの1日は、様々な人間模様が繰り広げられ、それを描いている作品。2014年制作。

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さよなら歌舞伎町の登場人物とスタッフ

  • 高橋徹(ホテル・アトラスの店長):染谷将太
  • 飯島沙耶(高橋徹の恋人):前田敦子
  • イ・ヘナ(デリヘル嬢):イ・ウンウ
  • アン・チョンス(ヘナの恋人):ロイ
  • 鈴木里美(ホテル・アトラスの従業員):南果歩
  • 池沢康夫(里美の同棲相手):松重豊
  • 高橋美優(AV女優・高橋徹の妹):樋井明日香
  • 福本雛子(家出中の女性):我妻三輪子
  • 早瀬正也(デリヘルのスカウトマン):忍成修吾
  • 藤田理香子(女刑事):河井青葉
  • 新城竜平(理香子の上司で不倫相手):宮崎吐夢
  • 久保田正志(デリヘル・ジューシーフルーツのオーナー):田口トモロヲ
  • 雨宮影久(ヘナの客):村上淳
  • 竹中一樹(音楽プロデュサー):大森南朋

監督:廣木隆一
脚本:荒井晴彦、中野太

さよなら歌舞伎町を観た感想とネタバレ

作品内では、5組のカップルの人間模様を追いかけていくという展開になっています。ここからは、ネタバレも含めた感想を。

高橋徹と飯島沙耶

さよなら歌舞伎町・高橋徹と飯島沙耶

一流ホテルで働いていると沙耶にウソをついたまま同棲している徹。沙耶はトリオのバンドを組んでいるが、メジャーデビューを打診されている。ただ、レコード会社は沙耶ひとりだけをデビューさせたいらしく、そのことについて沙耶は悩んでいる。

二人はセックスレスではあるものの、関係は良好で、徹の勤務するホテルで結婚式を挙げようと言う約束を交わしている。

いつものように自転車の二人乗りで出勤していく道の途中で、沙耶にレコード会社の人から電話がかかる。沙耶をおろして職場に向かう徹。

出勤すると、2階の全フロアはAV撮影のため貸し切りになっているとスタッフから報告を受けた。

ホテル・アトラスが徹の妹・美優のAV撮影現場に

撮影スタッフが取り寄せたデリバリーピザを部屋に運ぶと、メイクをしているAV女優が自分の妹の美優(樋井明日香)であることに気づく。

震災以降、いろいろなことで考え方が変わった美優は、AVの世界に入った理由や現状の思いを兄である徹に打ち明ける。

美優・さよなら歌舞伎町

妹の言葉に納得は出来ないものの、撮影を止めることなど出来ず、ただ部屋の外で聞き耳をたてることしか出来ない。

沙耶の枕営業を目撃してしまう徹

その日の夜、徹がフロント業務を行っていると、一人の男性とともに沙耶が来店してきた。

彼女はメジャーデビューを勝ち取るために、音楽プロデューサーである竹中一樹(大森南朋)に誘われ、ベッドをともにするためにここに来たのだった。

沙耶の枕営業を責める徹、一流ホテルで働いているとウソをついていた徹を責める沙耶。結局、結婚を白紙に戻すという捨て台詞を吐いてその場をあとにするしか出来なかった徹と、竹中に体を委ねてしまった沙耶は心の中に大きなわだかまりを抱えてしまうことになる。

深夜の宿泊客の対応を行っているときに、思わずキレてしまった徹は、やめてやると叫びホテルから飛び出し、朝方まで神社の境内でひとりビールを飲んでいた。

そこに偶然通りかかった沙耶は、徹に向かって、

「やりたくてやったんじゃないよ。枕だしいいじゃん、デビュー出来るんだし。そんなこと気にすんの?小せえよ」

と開き直りともとれる言葉を投げかける。一緒に帰るよと立ち上がるが、徹は沙耶とは別の方向に歩き始める。

「どこに行くの?」と尋ねる沙耶に徹は一言「塩竈」と、自分の故郷の名前を口にする。沙耶はその後姿に向かい、「待ってるから」と泣きながら叫ぶ。

さきほどの開き直ったような言葉は、強がりだったこと、自分で大したことじゃないと思い込むため言ったセリフだったのだ。

沙耶はひとりで部屋に帰り、桑名正博の「月の灯り」を号泣しながら歌う。

徹は故郷の塩竈市へ向かうバスへ乗り込んだ。そのバスには妹の美優も乗っているがお互いに気づいてない。

感想

徹がラブホで働いている現状をスタッフに語ったときのセリフ。「俺はこんなところにいる人間じゃないんだよ」。

ダメなやつが絶対に言いそうなセリフですよね。自分を過大評価している人間は、だいたいこういうことを言いがちです。でも、このセリフで徹のキャラクターが観ている側に完全に伝わったので、ベストなセリフだったと思います。

それにしても、自分の妹がAV女優をしていることを知ったその夜に、自分の彼女が枕営業をしている姿を見るなんて、コレ以上の最悪な日は今後やってこないと思いますよね。

もし自分が同じ立場だったら、軽く精神崩壊するのは必至ですよ。

歌舞伎町には多くのホテルがあると思うんですけど、自分の妹の撮影が行われるという偶然ってどんな確率やねん!と思ったり、売れっ子の音楽プロデューサーなら、ラブホを使わずにもうちょっと良いホテルを利用しろよと思ったりもしましたが、まぁ、それが映画っていうやつなんで仕方ないですね。笑

あと、沙耶が弾き語りした「月の灯り」は、このときの徹と沙耶の状況にあまりにもピッタリだったんで、歌の歌詞ありきで設定が作られたんじゃ?と思ってしまうほどでした。

号泣して歌はヨレヨレなのに、ギターの演奏は乱れていないという部分はスルーしてあげることにします。

「さよなら歌舞伎町」はアマゾンプライムビデオで観ることが出来ます!

鈴木里美(南果歩)と池沢康夫(松重豊)

鈴木里美(南果歩)と池沢康夫(松重豊)・さよなら歌舞伎町

父親が経営してた店を受け継いだ里美は、夫とともに店を切り盛りしており、そこで働いていたのが池沢。

里美の夫は、店のオーナーが妻であることがコンプレックスだったのか、酒に酔うと里美に対して暴力をよくふるい、それをかばってくれたのが池沢だった。

15年前に、あまりにひどい暴力から里美を守ろうと、池沢が里美の夫を殴り、里美とともに店の売上金を奪い逃走、池沢をアパートで匿いながら現在はホテルアトラスで働いている。

そして、あと1日でその傷害事件の時効が成立するというところまで来た。

ところが、時効前日に藤田理香子(河井青葉)と新城竜平(宮崎吐夢)の刑事の不倫カップルがホテルを訪れ、理香子が里美に気づく。

ホテルの部屋で拘束され尋問を受けるが、里美は自白しない。

理香子は警察署に連行しようとするが、不倫がばれることを恐れるエリート警官の新城は、立件には間に合わないと考えて、理香子の考えに同意しない。

部屋から連行されようとするまさにそのとき、店長の徹が鳴らした火災報知器の音の不意をついて、ホテルから逃げ出す里美。

トイレで連絡をとっていた池沢と合流し、理香子から逃げることに成功する。

15年の前の事件の関係者の顔を理香子が覚えているのはなぜか?という部分もちゃんと説明されていましたし、激しめのベッドシーンも用意されていて、納得のターンでした。笑

ツッコミどころ

まぁ、ツッコムとしたら、

  • ホテルを飛びだした徹が、偶然、走って逃げている里美を見つけたところ
  • アパートから出た池沢と里美が、偶然町の中で落ち合うことが出来たところ
  • おばさんの里美が軽快に走り続けているのに、刑事である理香子はホテルの部屋から表まで走っただけでバテて倒れ込むとか、体力なさすぎ

というあたりでしょうか。

なんとなくのイメージなんですが、歌舞伎町には、こういった逃亡犯がいっぱい存在するんじゃないか?と思うくらい、リアルな里美と池沢の生活でしたね。

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イ・ヘナ(イ・ウンウ)とアン・チョンス(ロイ)

イ・ヘナ(イ・ウンウ)とアン・チョンス(ロイ)・さよなら歌舞伎町

韓国から来日し、韓国料理店で働くアン・チョンス。そば店を開くのが夢だが、来日5年でもなかなかお金が貯まらない。彼は時々、日本人女性と泊まることでお小遣いをもらっている。

その同棲相手で、韓国でブティックを開く夢を持つのが、来日3年のヘナ。

彼女はチョンスにはホステスをしているとウソをつき、デルヘル嬢として働いている。そして、お金が貯まったので韓国に帰ってブティックを開くと言う。

チョンスはホステスをしているだけでそんなにお金が稼げるわけがないと疑い、眠っているヘナのカバンを探り、「イリア」と書かれたデリヘルの名刺を発見した。

ヘナが韓国に帰る前日、最後のお客として指名をしたのがチョンスだった。

ヘナがホテル・アトラスの指定された部屋を訪れると、薄明かりになっており、客(チョンス)から「顔を観られたくないから目隠しをしてくれ」と言われ、そのとおりにする。

一緒にバスタブにつかり、体を洗ってもらっているときに、ヘナはそのお客がチョンスだと気づく。

お互いに体をお金に変えていたことを打ち明けあい、心の距離が縮まったことを実感したチョンスは、ホテルを出たあとにプロポーズをする。

チェックポイント

ヘナがチョンスに「ぶってよ」と韓国語で叫ぶところが、日本語の「殴ってよ」に聞こえたので調べてみると、「ttaelyeo jwo」という発音なんだそうです。「ッテリダヨ」みたいな感じなので、「殴ってよ」と聞こえたのかも???

ちなみに、ヘナが働いていたデリヘルは「ジューシーフルーツ」という屋号で、これはオーナーの久保田正志(田口トモロヲ)が、ジューシーフルーツというバンドのボーカル、イリアちゃんが好きだったからこのように名付けたんだとか。

「ジェニーはご機嫌ななめ」が大ヒットしたのはかなり前ですが、perfumeがカバーしていたので、知っている人も多いのでは?

ちなみに、イリアちゃんの夫は俳優の山崎大輔さんです。

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福本雛子(我妻三輪子)と早瀬正也(忍成修吾)

福本雛子(我妻三輪子)と早瀬正也(忍成修吾)・さよなら歌舞伎町

親から「死んでくれ」と言われ、耐えられなくなって家出している雛子を、デリヘル嬢にしようと声をかけ、ホテル・アトラスに連れ込んだのが早瀬。

雛子の壮絶な過去と、本当の愛を知らずに、それでも明るさを忘れずに生きている姿を見て、早瀬は雛子をデリヘル嬢にするのを思いとどまる。

早瀬は、雛子が寝ている間にホテルを抜け出し、元締めに仕事を抜けることを伝え、ゴルフ練習場でリンチを受けることになる。

さよなら歌舞伎町

早瀬がホテルを退室したことで、料金の前払いを促しに部屋に訪れた従業員だったが、雛子にお金がないことを知り、スタッフルームに連れて行く。

警察に突きだそうとされるが、雛子は早瀬からのメールの「必ず戻る」という言葉を信じている。そしてキズだらけになりながら戻ってくる早瀬。

ホテルを出たあと、「おなかいっぱいチキンナゲットを食べるのが夢」と話していた雛子のために、ファストフードで大量のナゲットを注文して、二人で笑顔を交わしながら頬張るのだった。

ツッコミどころ

ゴルフ練習場(打ちっぱなし)で、ボールをぶつけられるシーンはツッコミを入れておかねばならないでしょ~。

まず、

ドライバーショットで、20ヤード先にボールが到達したときに、地上から60cm前後の高さを出すには、すごいスキルがいる。

ということ。スイングを見ている限り、決して上手いと言えるレベルにない人なので、まずありえないですね。

あと、こんな至近距離から人間の体にゴルフボールがぶつかると、内臓破裂をおこすので、その体でホテル・アトラスに戻ってナゲットを食べるとか、超人ハルクレベルの肉体の持ち主です。笑

ゴルフボールは顔にも当たってましたが、よくて骨折、ひどいと目玉が飛び出ることもあるので、この演出からはリアルさのかけらもなかったですね。

撮影が難しかったせいで却下されたのかもしれませんが、せめてバッティングセンターにしておけば良かったんじゃないかと思います。

「さよなら歌舞伎町」はアマゾンプライムビデオで観ることが出来ます!

藤田理香子(河井青葉)と新城竜平(宮崎吐夢)

藤田理香子(河井青葉)と新城竜平(宮崎吐夢)・さよなら歌舞伎町

「鈴木里美(南果歩)と池沢康夫(松重豊)」のところで書いたのが、ほぼすべてなんですが・・・。

R15作品として、最も貢献(?)しているのがこの二人でしたね~。

かなり濃厚なベッドシーンを披露していたのと、河井青葉さんのナイスバディが炸裂していたので、おじさんの鼻の下はかなり伸びてしまいました。

河井青葉さんって、顔をよく見るんですけど、出演作品を全く思い出せず、思わずwikiでチェック。「ホリック xxxHOLiC」「みんな!エスパーだよ!」などなどに出演されていました。

CM出演も多数あるので、かなり売れっ子の女優さんなんですね。

これだけ堂々とした脱ぎっぷりを披露出来る女優さんだと、製作者サイドも使いやすいんだと思います。

「さよなら歌舞伎町」はアマゾンプライムビデオで観ることが出来ます!

まとめ

邦画は当たり外れが多いんですが、この作品は「当たり」に分類できる完成度でしたね~。

わりと重くなりそうなテーマやエピソードが満載だったんですが、見終わったあとにカラっとした感覚になれたのは、監督と出演者の力量に負うところが大きいと思います。

歌舞伎町のラブホを舞台として、4組の人間同士のつながりを描くという、ある意味濃すぎる以上に濃い設定なのに、どろどろ感が少ないのはすごいですね。

ただ、ハッピーエンドとなったカップルもいれば、これで終了となったカップルもいて、悲喜こもごもなところは無難と言えば無難なオチですよね。

いっそのこと、全員が不幸になるとかっていう、救いようのないオチばかりでも面白かったかも。笑

まぁ、全カップルがハッピーエンドというのは無しだと思うので、この結末がベストだったのかもしれません。

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