織田信長が主人公の時代劇を見ていると、絨毯や椅子、テーブルなどの南蛮渡来の品物を愛用していたシーンが登場します。
貢物もあったんでしょうけど、織田信長の貿易手腕が発揮されていたという側面もあったのではないでしょうか。
イメージとしては「うなるほどお金をもっていた」という織田信長ですが、その頃の経済的な時代背景を知ると面白い発見ができそうです。
そういう興味もあって、とある経済本を購入しました。
上念司が織田信長と経済学の関係性を考察する書籍
以前、「スッキリ」のレギューラーコメンテーターを務めていたので、僕には馴染みのある上念司さんの書籍を購入しました。
「経済で読み解く織田信長」です。
経済に弱い人でもわかりやすい
僕は文学部卒なので、昔から経済とか金融とかには疎いんですよね~。
「マクロ経済?それってマグロの価格変動と関係あるの?」ってな感じです(゜_゜)
でも、大人としてはちょっとくらいは経済の仕組みを知っておかなきゃということで、入門編として最後まで諦めずに読めそうなこの本を買ってみたんです。
地球がひっくり返っても、経済学部卒の人が読んで満足するような内容の本の内容は、絶対に理解できない自信だけはありますからね。笑
特に織田信長ファンという訳ではないんですけど、日本の歴史上の超有名人物ですし、当時の日本経済を織田信長がどんなふうにコントロールしていたのか興味があったのも、この本を選んだ理由です。
物々交換の時代から下って、貨幣がきちんと使用されるようになったのが信長の時代からというようなことを、日本史で習った記憶がかすかにあったので、そのあたりの確認もしたかったですし。
織田信長がなかなか登場しない
最初のページを開いてから、いい感じのペースで読み進めて行くんですけど、なかなか織田信長が登場しないんですよ、これが。
寺社勢力が、経済や金融、不動産を牛耳っていたという話が中心で、そこに将軍や諸国大名がどう関わっていたとか、明国との貿易の関連性がどうとか、そういう話がメインでした。
本編は全部で283ページなんですけど、織田信長が登場するのは224ページからっていう・・・(゜_゜)
どうやら、この「経済で読み解く」シリーズは、これが定番パターンみたいです。経済本というより歴史解釈本っていう感じでしょうか。
もちろん、経済という視点から歴史を見つめるというコンセプトからは外れていないんですけど、「経済で読み解く」というタイトルと内容が一致しているとは言い難いかな?っていうのが正直な感想です。
歴史解釈本としては、すごく面白かったですし、知らないことがたくさんだったので満足できたんですけどね。
でもよく考えたら、タイトルが「経済で読み解く織田信長」であって、「織田信長で読み解く経済」ではないので、内容的にはこれで正しいのかもしれません。
経済で読み解くシリーズは他にもあります
このシリーズは、この他に「経済で読み解く大東亜戦争」「経済で読み解く明治維新」の2冊があるんですけど、明治維新のほうは読んでみたいなと思います。
大河ドラマでも、戦国時代~江戸時代の終焉くらいまでのものが多いですから、子供の頃から慣れ親しんだ時代について書かれた本のほうが理解しやすいですしね。
そう考えると、明治以降の近代日本史をざっくりとしか教えない学校の授業って、ちょっと片手落ち感があるのは否めないですよね。
今の中高生はちゃんと教えてもらってるのかな???
昔のことを知るのも大事ですけど、大正や昭和の出来事を正しく学ぶこともすごく重要だと思います。やっぱり、受け身でいるのではなく自分で知識は取りに行かないとダメですね~。
まとめ
とりあえず、ある程度前知識のある歴史上の有名人をフックにした経済本というのは、とっかかりが良いのでおすすめです。
上念司さんも、こ難しい専門用語は極力使わないように配慮して執筆したようですし、こういった入門編の内容からドリルを一段階ずつレベルアップしていく感じで、より専門的な内容の書籍に進むのがベストでしょうね。
ただ、経済は生き物とも言いますから、今後の経済予想について触れた内容の書籍というのは当たりハズレが大きそうです。
個人的には、過去の時代の流れと経済の関係性について言及している内容のほうが、「分析しました~」って感じがあって好きです。
僕のような経済素人としては「風が吹いたから桶屋が儲かったんだよ」という経過を知るほうが面白いですからね。