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諸田玲子作品「狐狸の恋」を読みました【ほのぼの】

投稿日:2017-04-24 更新日:


年齢を重ねるごとに、手に取る小説の種類が増えていくものですね~。

以前は、推理小説やSF、スリラーやサスペンスくらいにしか興味がなかったんですが、最近は真っ先に時代小説に手が伸びるようになってきました。

ということで今回は、諸田玲子さんの時代小説「狐狸の恋」を読みました。

「狐狸の恋」のあらすじ

ごくごく簡単な話の流れはこんな感じ。

代々お鳥見役を務める矢島家の妻である珠世が、関わる人たちの難問を機転とアイディアで解決していく。

いわゆる、お武家さんの女房が切れ者で、夫よりも優秀だっていうパターンのあれです。笑

水野忠邦が天保の改革を実施した時代の話なんですけど、タイトルに「お鳥見」とついているのが目に止まったので、迷うことなくレジに持ち込みました。

「お鳥見役=スパイ」という前知識があったので、ぜひ読んでみたいと思ったわけです。

007シリーズもボーンシリーズも大好物なので、日本の時代小説でもスパイとか密偵とかが登場する作品は読まずにいれないんですよね。



読み終えた感想

珠世さんは、「母親としての器」「妻としての器」「武家の妻」としての器などがそれぞれ大きく、「こんな女性、素晴らしすぎる!」と思わずにいられない魅力的な女性なんですよね。

息子二人の結婚にまつわるあれこれも描かれますが、その奥底には「縁と因縁」というものが流れています。ソウルメイトという言葉が一時期流行しましたけど、時が流れていても何らかの力で引き合う関係というのはあるのかもしれないですね。

グイグイ引き込まれていく小説ではないですけど、例えば佐伯泰英作品のように時間を忘れて読み進めてしまう魅力を持っている作品です。

構成がしっかりしていることと、珠世さんをはじめ、登場人物のキャラクターが明確なので相関関係に迷うことなく読めるのも大きいですね。

表現や内容が過激で、読み終わった後にゲッソリしてしまう小説もキライではないですけど、ベッドに入ってから眠るまでに読むなら最適だと思います。

絶対にイヤな気分にならないですし、適度なスリルとときめきを提供してくれるのが良いですよ。

お鳥見女房シリーズの作品

読み進めてうちに主人公の珠世さんが過去のエピソードを回顧するシーンがちょこちょこ登場してくるので、

「もしかして、この作品ってシリーズ化されてるのかも?」

と思い付いて調べてみるとビンゴでした。

お鳥見女房というサブタイトルがついた作品が以前に3冊リリースされているみたいです。

お鳥見女房
蛍の行方
鷹姫さま

さらにこの「狐狸の恋」のあとにも、3冊が刊行されています。

巣立ち
幽霊の涙
来春まで

つまり合計7冊にもなる人気シリーズだったんですね!古本屋さんの棚にはこの1冊だけが並んでいたので、なんとなく手に取ったんですけど、これは1作めから読んでみないと・・・そう考えています。

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まとめ

作者の諸田玲子さんは、数々の賞を受賞している実力作家さんだけあって、読後に満足感が得られる作品でした。

時代劇もそうなんですけど、物語が二転三転しつつも、最後は気持ちのよい形で終わるっていうのが僕の理想です。

ハリウッド映画的と揶揄されても、腹の奥にしこりが残るような作品は苦手なんですよね。例えば、ブラッドピット主演の「セブン」のような後味の悪さは、本当に勘弁願いたいんです。

小説でもバッドエンドな内容のものはたくさんありますが(京極夏彦「厭な小説」とか)、諸田玲子作品はその真逆を行く内容になっています。

寝付きも寝覚めも爽やかに行きたいな~という読書好きさんは、ぜひ読んでほしい作品ですね。

ちなみに、今回はハードカバーを購入しましたが、文庫本も発売されていますよ。

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