
先日、スッキリの「スッキリTOUCH」のコーナーで取り上げられていた「ギー」。
ギーとは、インド発祥で約5000年前から使われていると言われる動物性の油のことで、「スーパーオイル」「万能油」とも呼ばれているそうです。
実際に医療の現場でも使われていて、インド医学に詳しいハタイクリニックの西脇俊二院長によると、
世界最古の医学と言われるアーユルヴェーダで使われている油
やけどや口内炎など抗炎症作用があると言われている
ということでした。ハタイクリニックでは、目の疲れをとるために、ギーを目に流し込むという施術を行っているようです。
医療だけでなく、食用や美容アイテムとしても優秀なオイルで、マドンナやナオミ・キャンベルなど、海外セレブが愛用中。
成城石井でも、2016年の同時期に比べると、2018年の売上は約10倍にもなっていて、かなりのブームが来ているみたいですね。
そんなギーを手作りする方法が紹介されていました。
目次
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ギーの特徴
医療現場で使われている
ギーがインドの医療現場でも使われているのには、下記のような特徴があるからです。
ギーに含まれる成分
・ビタミンA:目に良いとされる。豊富に含まれるので、眼精疲労に効果が期待できる
・中鎖脂肪酸:体内の分解が早いので脂肪になりにくい
・ブチル酸:滅圧を下げたり、免疫力を高めると言われる
イギリスのTIME誌で「世界で最も健康的な食品50」に認定されているオイルなので、健康志向の人たちはすでに取り入れているんだとか。
食べても美味しい
牛や水牛などの生乳から動物性の油を抽出するので、料理に使うと味わいがアップします。特徴は・・・
舐めてみると甘い
料理にギーを足すだけでコクが出て美味しくなる
インド料理店でナンを注文すると、表面に油が薄く塗ってありますよね?あれがギーなんだそうです。インド人に言わせると「ギーは命の源」とのことで、生活とは切っても切り離せないアイテムなんですね。
ギーの市販品
成城石井やカルディで数種類が市販されています。
ギーイージーのグラスフェッドギー(EUオーガニック認証)が人気のようですね。
・200g:2,280円(税抜)
・100g:1,280円(税抜)
グラスフェッドとは?
自然に放牧され、牧草だけを食べて飼育されたという意味
有機ココナッツオイルを加えた「ココナッツギー(100g:980円)」も市販されています。
ギーを家庭で手作りする!
番組内では、インド・スパイス料理研究家の香取薫さんの指導のもと、滝沢カレンちゃんが、ギー作りにチャレンジしていました。
・香取薫さんの著書:5つのスパイスだけで作れる! はじめてのインド家庭料理
ギーの市販品を購入すると、「100gで約1,000円」ですが、家庭で作ると、「100gで約200円」と、約5分の1のコストで出来てしまうので、ぜひ作ってみてください。
家庭で簡単!安く作るギーの作り方
用意するもの
- 無塩バター:450g(約800円)
- 鍋
- 不織布のキッチンペーパー
この分量で420~430gのギーが出来ます。
作り方
1.鍋に入れたバターを火にかける(タンパク質や水分などを取り除き、油だけを抽出する)
2.中火で5分、焦がさないようにバターを溶かす
3.超弱火で約30分煮詰める
メモ
※家庭用コンロは、火力が強いので鍋の下に餅網を2~3枚重ね、火と鍋の間に空間を作る。
4.15分たったころ、泡同士がくっついて大きなドームの泡になりはじめると8割方完成
メモ
このとき、上部に出来るクリーム色のモロモロは、バターの中の不純物で乳製品独特のものです。
5.さらに10分たつと、ドーム状の大きな泡が細かい泡に変化してくる
6.鍋の底が見えるくらいの透明な液体になったら火を止める
7.不織布のキッチンペーパーでこしていく
鍋の底には、煮詰めたときに沈殿したタンパク質などの不純物が溜まっているのですが、これはバターから純度100%の油が抽出されたということです。
メモ
【不純物が完全になくなっているか確認する方法】
ティッシュペーパーでこよりを作り、ギーに浸して火をつけてみる
・音がしない → 不純物がない
・バチバチと音がする → 不純物がある
ギーの保存方法
保存方法:冷蔵庫にいれず常温で保存する。
賞味期限:約1年
気温が低いと固まりますが、品質に問題はありません。
ギーを料理に使ってみる
フレンチトースト
牛乳や砂糖を加えた卵液に浸したバケットを、バターで焼くと焦げやすいですが、ギーだとほぼ焦げずに中までしっかり火を通すことが出来ます。
これは焦げ始める温度が異なるからだそうです。
焦げ始める温度
バター:約170度
ギー:約250度
特別な技術などがなくても、外はカリっと中はふんわりジューシーなフレンチトーストになります。食べた滝沢カレンちゃんも、「お店より全然おいしい」とテンションが上がってました
「焦げた味がまったくしないのに、焦げ目はちゃんと付いている」
「食感はパリっと中はジュワ~」
「ふわふわな仕上がり」
バター風味なのにしつこくないもちふわ食感に出来上がるのは、ギーのおかげなんですね!
海老のギー炒め
ギーを使うだけで海老がワンランクアップします。
材料(2人前)
- ブラックタイガー:8尾
- にんにく:1かけ
- 生姜スライス:4枚
- ギー:大さじ2
- たかの爪:1本
- 塩・コショウ:適量
- しょうゆ:小さじ1
作り方
1.海老の背中に包丁で深い切れ目を入れる
2.熱したフライパンにギーを入れ、にんにくを炒める(焦げずにバター風味のガーリックオイルに仕上がる)
3.しょうが、たかの爪、海老を入れて赤くなるまで炒めていく
4.最後にしょうゆを加えて完成
中山リポーターの食レポ
「ギーだけ舐めたときは甘さがあったが、コクや深みに変わって海老に染み込んで美味しい」
バター風味のガーリックオイルが素材の旨味を引き出し、家庭の味をワンランクアップさせてくれます。
ギー その他の使い方
- コーヒーに入れても美味しい:ギーでバターコーヒーを作ると完全無欠になりそうです。バターコーヒーダイエットにも良いですね。
- ドレッシングにも使える:不純物が入っていないドレッシングになるので安心です。
- ヨーグルトにかける
- 味噌汁に入れる
ギーでスキンケアクリーム「シャタダウタグリタ」も作れる
アーユルヴェーダで利用されているギーは、スキンクリームにも利用出来ます。
「シャタダウタグリタ」と呼ばれるクリームの作り方はこちら。
- 冷蔵庫で冷やして固形にしたギーに、同量の水を加え泡立て器で5分程度かき混ぜる
- 水を捨てる
- 白くなめらかになってくるまで、1と2を繰り返す(20~30回程度)
※容器に移し替えて冷蔵庫で保存すれば半年くらいもつ
肌荒れや擦り傷など、万能クリームとして利用できるので、市販品のケミカル成分が心配なら、手作りしてみてはいかがでしょうか?
若干手間がかかりますが、添加物などが入っていない安全なスキンケアクリームが低価格で作れて、しかも長持ちなので作ってみる価値はあると思います。
僕も乾燥肌で敏感肌なので、冬の保湿対策アイテムとして作ってみます!